(2011/04/26加筆&一部修正)
プレイ中のダーク・ファンタジーAVG【Are You Alice?】PSP版ですが、その後5周半程プレイしてようやくフルコンプ完了しました♪
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Are you Alice?( 限定版:絵本&CDセット同梱)
途中、6章辺りのセーブデータからリロードして、終盤のマップ画面で未選択の移動先を選んだら、イベントは見る事が出来ましたが、『Book』メニューの原稿が増えませんでした。
どうやら、
最初からプレイしないと原稿回収が出来ないようです。
マップ画面では、移動可能な場所に光る印がありますが、
それ以外にも時々『???』と表示される場所があるので、LRボタンのみで移動していると見逃してしまいます。
なので、毎回マップの隅から隅まで方向キーで丁寧に移動していました。
あと、全部の原稿を集めて読み終わった時点で、『Others』のスチルが6枚埋まっていませんでしたが、
もう一度全部の原稿を最初から順番通りに読み直したら、既読スキップが止まる箇所が幾つかあり、スチル2枚回収出来ました。
そしてコンプリートのご褒美スチルが計4枚出現、スチルが全て埋まりました。
ご褒美スチル、どのキャラもとっても素敵で満足です♪(*^^*)
この作品はかなり複雑&難解な内容で、読み流していると訳が分からなくなるので、要所要所でメモを取りながら進めましたが、頭の中を整理する為に私なりの解釈をまとめてみました。
エンディング内容のネタバレを含みますので、これからプレイされる方はご注意!
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(あらすじ/要点の解釈)
アリス・リデルは両親を失い、兄も仕事で留守がちの為、兄の友人ルイス・キャロルの家で過ごす事が多かった。
ルイス・キャロルはアリス・リデルをモデルにして『不思議の国のアリス』の物語を書き始めるが、彼女が心臓病で余命幾許もない事を知り、大きなショックを受け、段々現実と物語世界との区別が付かなくなって行く。
自分のつまらない生き方を変えてくれたアリス・リデルの明るい笑顔に毎日癒されていたルイス・キャロルは、すっかり彼女に依存していた。
ルイス・キャロルは彼女に「『名前』(存在意義)と『生きてきた証』(未練/過去/記憶等)を捨てると『不思議の国』に行ける」と話していた。
彼は(自分を納得させる為に?)物語の中でも『アリスが死ぬ為の理由』の一つとしてアリスの弟を登場させようとするが筆が進まず、原稿を破り捨てる。
次第に弱っていくアリス・リデルを直視出来ず、物語を書き進める事も出来なくて、自分を見失ったルイス・キャロルは、不思議の国に辿り着く。
一方、アリス・リデルも死への恐怖から『不思議の国』に入り浸るようになり、白ウサギと出会う。
「(物語の中で)何度も何度も(アリスが)殺されて痛くて苦しいので、先生(ルイス・キャロル)を止めて」とアリス・リデルから頼まれた白ウサギは、ルイス・キャロルを止める為に『不思議の国』に閉じ込めようと『白ウサギを殺す為のゲーム』の仕組みを創り出す。
トゥイードル兄弟から『名前発行&未練再発行』の能力を奪った白ウサギは、アリス・リデルの名前を『メアリアン』と変えて自分の住処に匿い、ルイス・キャロルの『名前』を鏡の国に隠す。
アリス・リデルは死の直前、飼い猫ダイナに「先生を救ってあげて」と言い残し、彼女の願いを叶える為にダイナは捨てられた原稿を拾い、その中から『アリスの弟』関連の原稿を助け出す。
紙屑だった原稿を元に『アリスの弟』としての人型を作り出したダイナは『子育て』と称し、『アリスの弟』に色々と教え込む。
一方、『不思議の国のアリス』の物語世界の唯一の生き残りである白ウサギは、ルイス・キャロルに破り捨てられた原稿を手に入れ、崩壊を始めた『不思議の国』を繋ぎ留める為に奔走する。
自分の名前と記憶を失ったルイス・キャロルは、『不思議の国』でアリスを守る『イカレ帽子屋』という役割を白ウサギから与えられてゲームに参加させられるが、白ウサギが連れてきた87人のアリスを偽者と見破り、無意識に殺してしまう。
『ハートの女王』への忠誠の証として時間を止められた中で、10年もの間何人ものアリスを殺し続けて正気を保てなくなって来た帽子屋は、88人目の偽者アリスを本物と思い込みそうになる。
ダイナは自らの首輪と『名前』を捨てて不思議の国に侵入し、勝手に『チェシャ猫』として振舞いながら、『アリスの弟』を不思議の国に侵入させる為に物語を変えようとして、88人目の偽者アリスを自らの手で殺す。
ルイス・キャロルもチェシャ猫も白ウサギも皆、アリス・リデルが大好きで彼女に依存していた。
アリス・リデルが大切にしていたルイス・キャロルと『不思議の国』を救う為に、主人公は『名前』を取り戻したルイス・キャロルに取引条件を持ち掛ける。
『不思議の国のアリス』の物語の続きを書く為に主人公が死ぬ代わり、代償として名前と過去、そして帽子を貰う約束を取り付け、主人公は自殺しようとするが、全てを思い出した主人公が『名前』を返した事によって夢から覚めたメアリアン(アリス・リデル)に銃を奪われる。
物語の世界に巻き込まれて『不思議の国のアリス』として物語の中で何度も殺され、終わらない結末を繰り返していたアリス・リデルは既に狂っていて、「先生に殺されたい」と言いながら自らを撃つ。
その後、物語を無事書き終えたルイス・キャロルはアリス・リデルの後を追うようにピストル自殺(?)を遂げ、主人公のいる『無』の世界に新しい道が出現した。
チェシャ猫に礼を言って別れを告げた主人公は、自らの前に拓けた『未知の世界』へと新たなる一歩を踏み出す。
以上ですが、もしも私の読解力不足で作者の意図と違っていたらごめんなさい(;^_^A
(キャラ別まとめ)
★主人公アリス(CV:櫻井孝宏さん)
『不思議の国のアリス』の
作者ルイス・キャロルによって創られたアリスの弟で、未発表のキャラ。
10年前、ルイス・キャロルに操られて姉のアリス・リデルを射殺するも、失敗原稿として屑籠に捨てられたのをチェシャ猫に助け出されて人型を与えられ、『最終兵器』として育てられた。
強かな処もあるが、心優しい少年。
★イカレ帽子屋(CV:平田広明さん)
ツンデレS系俺様キャラ。
その正体は
ルイス・キャロル。
『不思議の国』の住人の中で唯一(?)目的を持つ人物なので、『未練』に襲われる心配がない。
彼の目的は、
アリス・リデルを連れて『不思議の国』から脱出すること。
主人公曰く「
ルイス・キャロルが外に出る為に必要なのは、
アリスが死ぬ為に必要な理由を持った人間の死」。
(ゲームの)スイッチを切る事で、
ルイス・キャロルがゲームから抜け出せる。
★白ウサギ(CV:森久保祥太郎さん)
アリス・リデルをこよなく愛し、
破り捨てられた原稿を集めて『不思議の国』の消滅を食い止める為に必死で物語を繋ぎ留めて来たが、10年もの長い時を過ごす内にその力も少しずつ衰え、元々結末が決められた世界の人間なので、この繋ぎ留められた世界では生きて行けない。
この国の住人は全てルイス・キャロルに造られた物語の登場人物になぞらえて、白ウサギが連れてきた全くの偽者で、白ウサギは唯一の本物(『不思議の国』は分断され、白ウサギだけが残った)。
主人公曰く「アリスにお前(白ウサギ)を殺させてはいけない。 それはルールの打破にならないから」。
(アリスが白ウサギを追い掛ける事で物語が始まるので)アリスが白ウサギを殺したら「物語は始まらない」。
★チェシャ猫(CV:井上和彦さん)
公爵夫人(CV:川田妙子さん)の飼い猫で、その正体は
アリス・リデルの飼い猫だったダイナ。
元々『不思議の国』の住人ではないので、唯一ゲームに参加していない存在。
過去にルールを侵して
『88人目のアリス』を殺した。
「先生を救って」というアリス・リデルの願いを叶える為に、屑籠から『アリスの弟』を助け出して育て上げた。
★メアリアン(CV:中原麻衣さん)
その正体は、
10年前に死んだはずのアリス・リデル。
白ウサギによって保護され『名前』を変えられて、『不思議の国』の住人として歳も取らずに夢を見ながら眠っている。
白ウサギ曰く「彼女の成長を止めた施術は完璧だった」「僕にはもう時間がない、大人になってしまったら、一緒にいられないからね……。」「メアリアンは不思議の国の住人。外の醜い空気に晒されず、夢の世界で生き続ける眠れる森のアリス」
★白の騎士(CV:森川智之さん)
その正体は、
帽子屋の『鏡の国』バージョンで、ルイス・キャロルの理想の姿。
『鏡の国』の女王(アリス)を護り、監視するのが役目。
チェシャ猫曰く、『鏡の国』は帽子屋がアリスを守る為に創ったもので、アリスを連れて行けば創造される。
★トゥイードル・ディー(CV:石田彰さん)
『鏡の国』の未練再発行人で、ダムの双子の兄。
失くした未練(過去)を返す能力を持つが、
白ウサギに能力を奪われる。
88人目のアリスの未練を預かっている(?)
主人公アリスはその未練を渡して貰う事で、全てを思い出し、白ウサギを殺す能力を得る。
★トゥイードル・ダム(CV:保志総一朗さん)
『鏡の国』の新規名前発行人で、ディーの双子の弟。
白ウサギに
能力を奪われたが、ルイス・キャロルの『名前』を預かっている。
ダムの言葉「
名前は人間が生まれる為に最も必要なモノであり、
未練は人間が死ぬ為に最も邪魔になるモノ。 どちらが欠けても生きてはいけない。 __だから、僕達は二人なんだよ、ディー。」が、この作品の内容を端的に表していて印象的。
★ロゼ(CV:立花慎之介さん)
ゲームオリジナルキャラで、時々現れては物語のあらすじをおさらいしてくれる。
2周目以降
『不思議の国』に登場するのは、彼が未練を持たない人間なのかどうかは謎^^;
★キャラ萌え度
チェシャ猫>メアリアン=イカレ帽子屋=アリス=白ウサギ>トゥイードル・ディー>ハートの女王=公爵夫人>白の騎士
(フルコンプ後の感想)
ルイス・キャロルもチェシャ猫も白ウサギも皆
アリス・リデルが大好きで、あまりにも掛け替えの無い大切な存在過ぎて、彼女を失う事に耐え切れず、心が壊れてしまったんだなぁと思うと切ないです。
彼等は
アリス・リデルに対して『ヤンデレ』ですね。
そして、とうとう
アリス・リデルまで壊れてしまう……。
中ではチェシャ猫が一番まともでしたが^^;
皆、
アリス・リデルを独占したくて焼き餅を焼いたりしますが、自分のつまらない生き方を変えてくれた
彼女に依存しているだけで、必ずしも恋愛とも言い切れないように思いました。
アリス・リデルがまだ幼いだけに、家族愛に近いような気がします。
主人公についてはずっと不憫に思っていましたが、最後に報われて本当に良かった!
子育てに勤しんだチェシャ猫、グッジョプです♪
序盤で主人公が女装するシーンがありますが、特に違和感もなく、普通に似合っていました(笑)
アリス・リデルのお姉さんみたいというか^^;
ロゼについては、いささかの疑問が残ります。
彼が
『不思議の国』に現れたという事は、ロゼには未練がないという事なんでしょうか?
名前はあるし、『生きている証』だけが足りないのかな?
記憶喪失なのか、それとも彼の夢なのか、将又超能力者なのか、その辺がハッキリしませんでした。
あと、白ウサギが
連れてきた偽者達は元の世界へ戻ったという事ですが、未練を持たない人を連れて来たんですよね?
死人とは限らないみたいですが、どうやってスカウトして来たのか知りたかった^^;
★良かった点
1.シナリオに深みがあり、謎解き要素が面白くて最後までハラハラドキドキで楽しめた。
2.2周目以降、かなりの量のイベントが追加され、飽きずにプレイ出来る。
3.立ち絵&スチル&背景、いずれも綺麗で文句無し。
4.キャラが立っていて、どのキャラも魅力的。
5.音楽では、チェシャ猫のテーマやED曲など凄くいいなと思える曲が数曲あった。
6.アリス・リデルがとても魅力的に描かれていて、掛け替えの無い存在だというのが納得出来る女の子だったこと。
7.データインストールしてプレイ出来る他、セーブ52箇所、クイックセーブ&ロード&巻き戻し、高速既読&強制スキップ等、操作性も快適だった。
8.バックログがアナログパッドを下に動かす事で一発表示出来るように改善され、重宝した。
9.背景やスチルが動いたりするのが凝っていて面白かった。
10.主人公が報われるエンディングが良かった。
11.世界観&設定が魅力的。
12.フォントがとても読み易かった。
13.初回クリアにじっくりプレイで11時間半弱で、全体的なボリュームも充分あり、満足出来た。
14.男主人公だがBL要素は無いので、男女の区別なく楽しめる内容に仕上がっている。
15.主人公の女装姿もなかなか綺麗で、違和感もなくて良かった^^;
★悪かった点
1.選択肢がなく、マップ画面で移動先を選ぶのみなので、ゲーム性という点で物足りない。せめておまけ要素としてでもミニゲーム位収録して欲しかった。
2.シナリオがかなり複雑且つ難解で、メモを取りながらプレイしないと訳が分からなくなる点。
3.ゲームオリジナルキャラのロゼについては謎が残り、スッキリしない。
4.全体的にBGMが地味で、親しみ易い曲が少ない。
5.クイックセーブ時に一々確認が入るのが煩わしい。
以上ですが、謎解き要素がかなり楽しめたので、私的満足度は100点満点の80点位でしょうか。
ミステリー系や謎解きがお好きな人にはオススメ。
ゲーム性を求める人にはお勧めしません。
さて、次はやりかけの【雅恋~MIYAKO~】PSP版のプレイに戻ります♪o(^-^)o
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雅恋 ~MIYAKO~(限定版)